マネジメント

マネージャーの5大職務 その弐

部下の稼働計画、作業割り当てと現場の作業教育を前回書きました。

残り3つは管理業務系です。私が新任店長時代は「知っている程度で

いいよ」なんて言われていましたが、令和のこのご時世しっかり理解し、

実行しないと企業として問われてしまうこともあるかもしれません。

まずは知ることから始めましょう。

労務管理

社員、アルバイト従業員の給与、福利厚生、労働時間などを管理する仕事です。

社員は1日8時間勤務、または週で40時間以内でなければならないとされています。

公休、有休、残業、変形労働時間、36協定については最低限学んでください。

先輩店長、社内研修、上司、人事部、ネットを利用して調べてみてください。

私が店長になりたての時は、お店の立て直しに伴い、アルバイトが辞め、

人不足で休みが取れませんでした。店長は自分の休みは自分で確保するもの。

という認識でしたので、今ほど会社組織として公休取得や、

残業短縮に取り組んでいませんでした。

しかし、働き方改革が浸透して久しいです。外食産業は休みが取りにくいとよく言われます。

実際にそういうこともありますが、健全な労務環境を店舗で作っていかなければ価値ある会社、

価値ある店にはならないでしょう。

いつまでも外食業は休めない、給料安いなどと言われたら悔しいですよね。

労務管理をしなければならないのは分かっているが、どうにも人不足で

公休消化ができない。残業が減らないという場合は必ず上司に相談しましょう。

健全な会社ならば協力してくれるはずです。

緊急対応対策

緊急対応にはいろいろありますが、主にクレーム対応、致命的な機器の故障、

天災、労災が中心と思います。

クレームは内容にもよりますが、緊急性が高いです。どんなクレームもパート、

アルバイトさんが受ける事が多いと思います。ですから、パート、アルバイトさんも

初期の対応を教えておく必要があります。その後上司、店長へ報告させることを徹底

させてください。

致命的な機器の故障はキッチン機器の故障、オーダーシステムやPOSレジの故障、

ガス、水道のトラブルなどがあります。

めったに起こることはありませんが、このようなときにどう対処するか。

対応マニュアルがあれば読んでおき、万が一に備えてください。

マニュアルがなくてもきっと社内にノウハウが蓄積されていると思います。

ベテラン店長に聞いてみると知恵を貸してくれると思います。

資産の保全

お店の建物、店内の機器、現金などの保全、管理です。

店長は会社の資産を預かり日々店舗で営業しています。

これらを守ることは余計な出費を抑える事となり、経費節約にもなります。

同じ建物や機器でも現場でのメンテナンスの差で寿命が変わります。

分かりやすく言えば、店舗のエアコンを5年で壊してしまう店長と

10年持たせる店長ではコスト抑制に2倍の差がでます。

店舗の建物、機器を大事に使い、清掃やメンテナンスをすることは日々の水光熱費

節約にもなりますし、機器の寿命を延命することにもつながります。

耐用年数を伸ばすことは、経費削減につながります。

かつて「フィルターじいさん」と呼ばれていた役員の方がいました。

店舗に来ると、ありとあらゆる機器のフィルターをチェックし、掃除させれられました。

「めんどくせー」と当時思っていました。その方は長年の店長経験から

日々の清掃がいかに大事か身体に染みついていたようです。経験を積んだ今の

私には理解できるようになりました。努力して達成した店舗の利益額が機器の修理代で

大きく減ってしまいます。

利益は我々の給与の源ですから、自分の店として資産の保全に取り組んでみてください。

まとめ

マネージャーの5大職務は稼働計画や教育、作業割り当ての技術を日々深めることで

自分のスキルと社員、アルバイトのスキルを高めます。そして店が強くなります。

いわばオフェンス力の強化です。オフェンスは日々の訓練でしか強くなりません。

キャリアの浅い店長とベテラン店長の差が大きく開くことろです。

労務管理などの職務はディフェンスに当たると思います。近年こちらも大事です。

まずは知識を入れ、管理していってください。

ABOUT ME
しんぷそん
外食チェーン企業に20年勤務。店長、エリアマネージャーを経て 購買部で仕入れも担当していました。外食業の自分なりの経験や趣味、 について書いていきます。現在は小売業の企業に勤務中。