飲食店店長の4つの準備業3つ目はスタンバイです。
お店を開ける日は、毎日その日売るための準備をしなければなりません。
それがスタンバイです。ここでいうスタンバイは食材の一時加工の
「仕込み作業」、仕込んだ食材を調理ラインに補充する「補充作業」
両方含まれています。
スタンバイについて
お客様の注文が入り、「いざ調理だ」と取り掛かっても
食材を準備してなかったら調理の取り掛かりが遅れ、その結果
提供時間が遅れます。皆さんお分かりの通り、スタンバイはピークタイムを
スムーズに営業するための重要な作業です。
しかし、スタンバイ切れを恐れ大量にスタンバイしても余らせたら食材
ロスにつながります。スタンバイ作業時間も過剰となります。
ゆえに、発注同様スタンバイも適正量の算出が大事です。
基本的にはスタンバイ量の算出は発注量の算出手順と同じです。
スタンバイ量算出手順
1.使用量の算出
仕込みする商品の使用量を出数から算出します。
例えば、サラダミックスで考えてみるとサラダミックスを使用している、
メニューの一定期間の出数(1か月単位が良い)を算出します。
例)客数10,000名/月
①シーザーサラダ200品 レシピ分量50g ⇒ 10,000g/月使用
②グリーンサラダ300品、使用量150g ⇒ 45,000g/月使用
③日替わりサラダ200品、使用量50g ⇒ 10,000g/月使用
2.100名指数での使用量を算出
上記の例で、
①+②+③=65,000g 客数10,000名で65,000g使用だから、
65,000g÷10,000名=6.5g ⇒ 客数1名当たりの使用量
6.5g×100名=650g ⇒ 客数100名当たりの使用量
3.予測客数をかける
200名の予測客数では、
例)上記の「2」より、サラミックスは100名当たり650g必要
⇒ 200名予測なら、1,300g必要
予測に連動した仕込み量が算出できる。
4.少し抑える
上の「3」で200名の客数予測ではサラダミックスは1,300g必要となりました。
スタンバイの場合はこれより少し抑えます。
目安として80%くらいに抑えた方が良いのではないでしょうか。
1,300g×0.8=1,040g ⇒ スタンバイ量は1040g
端数は切り捨てても、切り上げても店長の判断で良いと思います。
また、どれくらい抑えるかは会社と協議するか店長が決めれば良いと思います。
なぜ、スタンバイ量を抑えるかというと、鮮度管理するためです。
食材は加工すれば鮮度はどんどん落ちていきます。予測を割って
客数が落ち込めば、余ってしまい鮮度劣化してしまいます。
ひどい時は廃棄しなければならなくなります。
ピークタイムを過ぎれば、オーダー数は減ります。だから、ピークタイムを
乗り切れる量あれば良いのです。ピーク後であれば、スタンバイ切れした
食材を加工しながらでも間に合うと思います。
スタンバイのまとめ
一時加工が必要なものについては上記の手順でまず、使用量を算出し、
次に100名指数算出、最後にスタンバイ量を算出してスタンバイ表にして
使用してください。
スタンバイは提供時間を死守するのに重要ですが、やりすぎれば品質低下、
ロスの増大になります。店長はキッチンの責任者と共通認識をとり、
スタンバイ量とスタンバイ完了状況を毎日確認してください。
私はランチピーク前、ディナーピーク前は必ず冷蔵庫を確認していました。
スタンバイ漏れにも気付いてあげられます。ピークタイムに乱れた営業は
したくないですからね。
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