これまでデシャップコントロールとはどういうことかを説明してきました。
次にここでは実際にキッチンでデシャップコントロールをする際どういうことを見ていけばよいか説明していきます。
現場で作業する際4つのポイントを覚えて実践してみてください。
これを読めばうまくできなかったデシャップが上達していくと思います。
①着工の確認
調理時間は短縮できません。例えば、麺の茹で時間を忙しい時だけ短くする。焼成時間を短縮する。冷却時間を短縮するなど。
このようなことは品質に関わるので当然やってはいけません。
ですから、提供時間短縮にはいかに早く取り掛かるかがカギです。
デシャップはお客様からのオーダーは入ったら、「オーダーです!」と
キッチン全員に呼びかけ、すぐに着工させます。
スタンバイやサイドワークなどを止めさせ、全員が商品作成に取り掛かっているか確認しましょう。
②先頭伝票の確認
キッチンへはオーダーを取った順で伝票が入ります。ピークタイムは伝票がずらりと並ぶでしょう。
並んでいる伝票の一番目、つまり先頭伝票が今完成させるべき商品です。
その先頭伝票の商品が正しくフロアメンバーに手渡せているか確認していきます。
各ポジションで順番がずれていないか。また従業員が作りやすい順番に変えていないか確認します。
ズレていたら、修正指示をします。
先頭伝票から順番に仕上げていかないと、フロアメンバーは混乱し
スムーズに運べないためお客様へ届くのが遅れてしまいます。
③遅れの確認
オーダーが続くピークタイムでは必ず注文商品の偏りが出てきます。
つまり、ポジション毎に作業量の比重が変わってきます。
放置すれば作業が重いポジションがどんどん遅れ、同時同卓の商品提供が難しくなります。
ですから、デシャップは今どこのポジションに作業が集中しているのか、
また、これから集中しそうなのかを予測し、遅れを察知していきます。
そして、遅れないよう手を打ちます。
例えば、進みすぎているポジションの担当者を動かし、遅れているポジションへ
一時的にフォローに行かせます。
そして、遅れていたポジションの回復が見えて来たら、動かした人を
元のポジションに戻します。戻す指示も忘れないでください。
④漏れの確認
先頭の伝票が滞留している場合があります。
商品が全て揃っていないため伝票が留まっているのです。
特に和食レストランではお盆に複数の料理をのせて一つの御膳料理として提供します。
お盆に一品不足しているだけで完成品ではないので運べません。
ですから、デシャップは常に先頭伝票の商品に漏れはないかフロア従業員と連携し確認が必要です。
たった一品不足しているだけで料理が運べず、熱々の商品が冷めて
しまっては全て作り直しになってしまいます。
フロアメンバーとは何度も確認作業をしましょう。
まとめ
以上の①~④のポイントは常に同時進行で確認していく必要があります。
伝票内容、キッチンメンバーの動き、料理の仕上がりスピード、フロアメンバーの提供状況など
常に確認してください。
キッチン作業で困っている方、ぜひ参考にして日々の営業で実践してみてください。
私は出来ていると思う方は、部下の教育に役立てていただけたらうれしいです。