オペレーション

仕事の効率を上げる

長引くコロナ禍でちょっと苦しい外食業。

客数減、売上減によって多くの従業員が残念ながらお店を去ってしまったと思います。

コロナが落ち着いて経済が回復した時にまた元の状態に戻したいですが、

新たに人を採用し戦力化するには少し時間がかかるかもしれません。

そんな中、少しでも効率的に仕事ができるようになっておけば

少人数のオペレーションでも対応できます。(もちろん限界はあります)

また、効率良く仕事ができるということは労働生産性が高くなり

給与の原資をより多く生み出します。


人不足の側面からも、店舗の労働生産性向上のためにも、

効率を上げることは不可欠です。

店舗の仕事は作業で構成されていますから(動作にこだわる参照)、

作業を効率化することは仕事を効率化することとイコールです。


前置きが長くなりましたが、

今回の記事を読めば、個人作業の効率化の方法が分かると思います。

まずは作業を見直しましょう。

作業スピードを上げる

まずは各自の作業スピードを上げることに取り組みましょう。

どんなに設備、仕組みを整えても実際に店舗でオペレーションするのは

我々従業員です。店に勤務する人間の作業が遅ければ、作業時間は

早くなりません。

ではどうするか順を追って一緒に見ていきましょう。

早く動く意識をもつ

まずはここからです。「なんだそれ?」と思う方もいると思いますが、

まず個人がスピードを意識して作業しないと一向に早くなりません。

チェーン店で繁忙店と売上の低い店では従業員の動くスピードは違うと思います。

たまたま繁忙店に有能な従業員が集まったのでしょうか。

決してそうではありません。

毎日忙しい営業の中、キビキビ動く従業員を見たり、連日沢山来店されるお客様に

対応するため、自然とスピードを意識して早くなっていくのです。

私は精神論など好きではありませんが、意識しないことに脳や体は反応しませんから

スピードを意識して作業することはとても大事です。


具体的には、

・時間の目標を持つ(与える)

「10分でこのスタンバイを終わらせるようがんばろう」

「この前10分かかったから9分を目指してみよう」など、

少し具体的に目標を設定することで「早く」を明確化します。

・イメージを伝える

「いつもの歩幅からこぶし1個分くらい歩幅を広げて歩いてみよう」

 少し大股で早歩きして欲しいことを伝えるため「こぶし1個分」と

 イメージし易い言葉を使います。

「早く動く」とは抽象的なので、具体的にすることで分かりやすくなり、

共通ものさしで「早い」が判断できるようになります。

動線を考える

いくら早く動いても、動く距離が長ければ時間はかかります。

50mを5秒で走れるAさん、Bさんがいたとします。

二人が競争しました。Aさんのゴールは50m、Bさんのゴールは60m。

どちらが早くゴールしますか。

当然距離が短いAさんが先にゴールします。

極端な例ですが、分かりやすいと思います。


動く距離は短い方が早くなります。作業をする際に動線を考え、

物の定位置を決める事が大事です。

両手を広げた範囲内に作業に必要なものを配置しましょう。

組み立てを考える

店舗で作業していれば複数の作業を同時に進めなければ

ならないことは多々あります。そんな時はどの作業から着手すれば

最も早くなるか常に考えてください。


基本的な考え方としては、

時間がかかる作業を先に行う。

放っておける作業を先に行い、並行して別の作業を行う。


例えば、

・パスタを茹でている間にソースを作る

・うどんを麺機に入れて茹でている間に別の作業を行う

・コーヒーマシンでコーヒーを落としている間に他のドリンクオーダーを作る

・洗い場に人配置できているうちに、機器を分解して洗ってもらう。

 その間に閉店作業を進める

ほんの一例ですがこのようなことです。

このようなことは普段の生活でも生きてきます。

常に考えて作業してみてください。

ついでに作業を行う

一つの作業を行ったついでに、もう一つ作業をこなします。

自分の動き、従業員の動きと一緒に物が移動しているイメージを持つと良いです。


簡単な例は

・洗い場に空いたホテルパンを持っていったついでに、

 洗い上がった食器をもって定位置に戻す

・料理提供した時に空いた食器を下げる

・フロアからバックヤードに行った帰りに、洗い上がりのグラスを定位置にも戻す

このようなことです。この積み重ねで結果的に作業が進み、効率が上がってきます。


いつの間にか結構片付てる!

あの人に任せると思いのほか早く終わる!


と感じた経験はありませんか。そういう人はついで作業がうまい人だと思います。

これも常に意識して作業することで慣れてきますので取り組んでみてください。

まとめ

作業はまず早く行うという意識を持つことが基本です。

その上で、動線とかついでの作業が生きてきますし、自分でそれを発見できるようになります。

(ズルや適当にやるのはダメですよ)


スピードを意識することで、作業にリズムが生まれ、テンポよく体が動いてきます。

特に単純作業でそう感じることがあるでしょう。リズム、テンポが生まれると

右脳が喜び単純作業も楽しくなってきます。


店舗で体を動かすことが基本の外食業では各自早く動くことは効率アップの入り口です。

今日の記事を読んで日々の営業の中で取り組んでみてください。


今日もこの記事がお役に立てれば幸いです。

ABOUT ME
しんぷそん
外食チェーン企業に20年勤務。店長、エリアマネージャーを経て 購買部で仕入れも担当していました。外食業の自分なりの経験や趣味、 について書いていきます。現在は小売業の企業に勤務中。