これから飲食店の店長の4つの準備業について何回かに分けて書いていきます。
以前、マネージャーの5大職務について書いてきました。
その中の稼働計画に関わることです。店長は準備業と言われています。
私はよく「仕事量の配分は準備7割、実行2割、片付け1割だ」と言われました。
片付けは次の準備と捉えると、準備8割になります。
店舗ビジネスはお客様がお店に来てから、こちらのアクションが始まります。
ですから、事前にお客様を受け入れる体制を作っておかないと、
お客様に満足してはいただけません。
では具体的に準備は何をすればよいでしょうか。
それは、
①客数予測
②発注
③スタンバイ
④ワークスケジュール作成
この4つです。
順番に書いていきます。
客数予測
レストランはお店にお客様が来てからすべて始まります。
お客様の数に応じて作業量が発生します。よって、客数予測を立てないと
いつ何の準備作業をするか分かりませんし、何も始められません。
まずは客数予測を立てます。
ではどう予測を立てていくか。これには正解はありませんが、
私が思う王道を紹介します。
参考にするのは、直近3ヶ月の客数前年比、既に受けている予約客数、
宴会やコース料理の予約数。セールや近隣の行事、イベント、天気などです。
手順
1. 1か月の客数予測を立てる。
直近3ヶ月の客数前年比の推移を見て、翌月は何%の客数となるか大枠を
決めます。
例)11月中旬には12月の予測を立てる2週間分の予測を立てます。
直近前年比 9月・98% 10月・100% 11月・101%
⇒12月・102%だ!
2. 2週間分の予測を立てる
当初立てた月の予測に対するズレを確認し、その数値をもとに予測を立てます。
例)12月は前年比102%で予測をしていた。
12月に入り数値を見ると前年比105%で推移している。
→2週間先は105%で予測をする。
※直近の数値を優先して考える。
3. 日ごとに予測をする
1日何名来るのか、自分で決めた前年比をもとに算出する。
例)12/1(月)200名、12/2(火)220名・・・。
4. 時間帯の客数予測をする
1日の客数が決まったら、各時間帯に何名来るのか決める。
過去のデータから構成比を割り出し、それをもとに作れば良い。
12/1(月)11~12時 30名、12~13時 50名・・・。
5. ワークスケジュールを作成する
1~4までの工程を完了し、予測数値が固まったら、2週間先まで
ワークスケジューを作成します。
これで店を動かす準備完了です。
補足説明
このように最初に大枠(月間)を決め、それを小さくし(2週間)、さらに
日割にして、時間帯まで予測を立てます。
毎日営業しているので、日々自分が立てた予測に対してのズレを確認してください。
そのズレの数値をもとに予測を修正しましょう。
予測は直近の数値を見ながら、まめに修正することがポイントです。
本日数値を見て、翌日を。ランチの客数を見て、ディナータイムの客数予測を
修正します。
修正した予測を元に食材のスタンバイ量や人員配置、シフトの修正をしていきます。
その結果、良いオペレーションができ、お客様に満足してもらえると思います。
予測のまとめ
客数予測は非常に重要な技術だと思います。店長が立てた予測で店内全ての
準備作業が決まります。予測オーバーになると、提供時間が大幅に遅れたり、
客席回転率を上げられなかったりし、機会ロスが発生します。
一方、予測をアンダーすると食材ロス、人件費オーバーとなってしまいます。
客数予測の的中率が上がると、安定した営業ができてくるので、働きやすくなり、
従業員にとっても、お客様にとっても良いです。
予測が当たって会心の営業ができると店長の仕事が面白くなります!
日々数値を追って予測に慣れて行ってください。
残りの3つはまた後日書いていきます。
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