少しキッチンと離れてフロアのことについてお話したいと思います。
お客様としてレストランを利用すると、従業員にサービスを
してもらい食事をします。普段自分がしてもらっているサービスが
どのように提供されているか意識することはあるでしょうか。
サービスの良し悪しは感じても、どういう仕組みの下で従業員が動き、
サービングされているか見ている人はあまりいません。
ここではサービスの形態を説明していきます。
そして、その先でフロアピークタイムのフロアオペレーションについて
説明していきたいと思います。
3つの形態
サービスの形態、すなわちフロアのオペレーションには3つのスタイルがあります。
①フリースタイル
規模の小さい個人店などが多いのではないでしょうか。気づいた人が動き、
サービスするやり方です。
②ダイニング制
フロアの全体を3~5卓区分けし、そこをダイニングとします。その一区画を一人で担当します。
レジホステスが自分のダイニングへお客様を案内したらそれ以降は全て一人で、
お帰りになるまでサービスします。
メリット:一人で担当のお客様を最後まで見るので、タイミング良いサービスやきめの細かい
サービスができる。サービスの品質を上げやすい。
デメリット:前客席が見渡せる作りにする必要がある。ダイニング毎に人を配置させるため、
人件費が高い。トレーニングに時間がかかる。
③ポジション制
フロアの作業を大きく5つに分け、そのポジションに従業員を配置。
分業で作業を行うやり方。レジホス・オーダー担当・ドリンク作成担当、料理提供担当などの様に
作業毎に人を配置します。個室が多い作りの店、追加オーダーが多い
居酒屋や焼肉業態に向いています。
メリット:ダイニング制より少ない人数でオペレーションができる。
個室の店作りに対応できる。1ポジションだけ覚えれば実践できます。
デメリット:タイミング良いサービスがしにくい。
お客様に追われるオペレーションになりやすい。
ダイニング制よりサービスの質は落ちがち。
まとめ
このようにサービスには3つの形態があります。
アメリカなどチップが定着している国ではダイニング制を取り、
自分の担当したダイニングのお客様に良いサービスをして、チップを多くもらえるよう
頑張るようです。
近年日本では個室のレストランが好まれるので、客席を見渡せません。
それゆえ、ポジション制が多くなっていると感じます。
次回はポジション制についてもう少し詳しくお話ししたいと思います。