オペレーション

ポジション制のフロアコントロール その壱 <分業・優先順位>

フロアオペレーションは3つのサービス形態により異なると

前回お話してきました。

これからはポジション制のフロアオペレーションと

フロアコントロールについて触れていきたいと思います。

私自身ダイニング制でのオペレーションをしている

業態にいなかったため、ポジション制についてお話しします。

ポジション毎の分業について

ポジション制はフロア作業を分業するオペレーションです。

ここで『分業』の定義を確認しておきましょう。

分業とは、従業員一人一人が完全に職務を実行していて、手伝いが不要な状態。

つまり、各ポジションで担当者が自分の作業を完全に遂行している状態を作ることです。

この分業がポジション制のオペレーションを成り立たせるポイントです。

割り当てられたポジションの基本作業、スタンバイ作業、サイドワークはもちろん

作業の優先順位も覚え、できていなければなりません。

参考:似ている言葉で『チームワーク』という言葉があります。

   チェーンストア用語で『チームワーク』とは、一人一人が自分に割り当てられた仕事を

   独力で完全にやり遂げることです。

   『独力で』がポイントです。チームワークをよい協力関係とか、和気あいあいの

   雰囲気で助け合う。というように理解するのは間違いです。

『チームワーク』を誤って理解し、良かれと思って他のポジションの手助けを頻繁に行うと

全体のオペレーションは乱れます。

ポジション制の優先順位について

何度も言いますが、ポジション制とはフロア作業を作業毎に分業し、

それぞれ担当者を配置してフロアサービスを完成させます。

ここで重要なのは、各ポジションに優先順位が

決められていることです。作業が重なった時に、何の作業を自分が優先し、

何の作業を他のポジションの担当やフォロー役任せるか。これが決められ、

さらに徹底されていないと他のポジションへ余計な手出しをしてしまいます。

そして、自分のポジションの作業が遅れます。

自分の遅れに他のポジション担当者がフォローに入ると

どんどんポジションがずれていき、誰がどこを担当しているかわからなくなります。

幼児のサッカーを思い浮かべてください。

皆ボールを追いかけ、ボールと共に大勢が走り回る。そんな状態です。

(今はそんなことないのかな?私たちが小学生低学年位まではそんなサッカーでした)

このような状態では従業員配置はぐちゃぐちゃになり、

効率良くお客様へサービスができません。

無駄にお客様をお待たせし、サービスの質が上がらなくなります。

ですから、ポジション制でフロアオペレーションをするには各ポジションに

優先順位というルールがあり、各自がそれを守って作業できることが条件となります。

※ポジションの分業、優先順位を確認した上で、

 次回はフロアコントロールについて記載したいと思います。

ABOUT ME
しんぷそん
外食チェーン企業に20年勤務。店長、エリアマネージャーを経て 購買部で仕入れも担当していました。外食業の自分なりの経験や趣味、 について書いていきます。現在は小売業の企業に勤務中。