フロアコントロールについて
分業を理解し、ポジションの優先順位通りに動くメンバーを育てピークタイムに挑みます。
キッチンと一緒で、フロアにもポジション毎に作業量の
偏りが生まれます。放置すればそのポジションが遅れ、フロア作業が乱れます。
例えば、ドリンクポジションにオーダーが集中し、ドリンク提供が遅れ、
ビールより料理の方が早く提供される、なんて事態も起きかねません。
それを回避するためにフロアコントローラーは作業指示と作業割り当て変更を行い、
遅れを回避していきます。原理はキッチンのディシャップコントロールと一緒です。
皆さんお分かりだと思いますが、ピークタイムは流動的です。
全く同じ状況の営業なんてありませんよね。
集中来店、団体の来店、作業の遅れ、従業員のミス、
クレームなど様々なことが起こります。しかし、どんな状況でもお店が提供する
サービスレベルを上げるのはフロア従業員の使命です。
とりわけリーダーにはその重責があります。
それでは以下にフロアコントロールのポイントを説明していきます。
作業の流れを理解する
ピークタイムが始まったらどういう順番で作業量が移り変わるかを把握する
ことが大事です。
<作業の流れ>
案内⇒お冷提供⇒オーダーリング⇒ドリンク提供⇒料理提供⇒
バッシング⇒会計⇒案内
フロア作業はこのように流れて行きます。
当然ですが、
ピークタイム立ち上がりは店舗の入り口付近(案内、お冷提供)に作業が集中。
次いで、客席(オーダーリング)、パントリー(ドリンクポジション、
料理提供ポジション)
再び客席(追加オーダー、中間サービス、バッシング)
最後、レジ付近(会計、案内)へと作業量は移行します。
フォローを入れる
各ポジションを独力で守るのが分業・チームワークですから、
ポジション担当が一人でやり切れない作業量になる前にフォローを
入れることが必要です。
・前半は入り口付近に作業が集中しますので、パントリーの従業員をフォローへ。
・ドリンク、料理の仕上がりが集中したら、オーダー担当やレジホスがフォローへ。
・フロアコントローラーもフォローに入る
・フロアコントローラーがフォローに入る場合は、優先順位の低い作業を行う。
(メイン作業のフォローに入ると抜けられなくなり、全体が見られない)
・フォロー専門のポジションを作る
フォローを戻す
他のポジションからフォローに送り込んだ場合は、元に戻すことが重要です。
そのままにしておくと、また違う所で遅れが発生します。
フォローを戻すポイントはポジション担当が独力で守り切れると判断が
ついた時です。
抽象的ですが、担当者の能力差があるのでこのように書かざるを得ません。
フロアコントローラーの動き
サービス状態を保ち、向上させるにはお店全体の状況を把握しなければ
なりません。それには確認が必要です。
その確認のポイントは
・作業量の流れを予測する
・各ポジションの遅れがないか確認して回る
・各ポジションが優先順位通りに動いているか確認する
・キッチンの遅れがないか確認する(提供時間は何分?)
・アフター提供の遅れ、漏れの確認
・客席を回りお客様の表情を確認(おかしな表情から遅れ、不備を発見する)
・ウェイティングのお客様は何組、何分待ちか確認
キッチンは伝票と従業員のみ確認していれば済みました。
しかし、フロアコントローラーは常に店内をラウンドし上記のポイントを
確認する必要があります。
まとめ
ポジション制のフロアコントロールについては以上です。
キッチンより型にはめにくいのでうまくいかないことも多いです。
更に、不測の事態も多く起こるので対応に追われることもあります。
サービス状態を上げるには、従業員へのトレーニングと自身のコントローラー
としての技術向上が必要です。毎日の営業でこのようなことに取り組んでみてください。
この記事がお役に立てればうれしいです。